オーバーめやん
何事も「潤滑油」というものが大切だ。
この世は打ち合わせで成り立っている。
と言っても過言ではないくらい僕らは日々打ち合わせをしている。
何か行動を起こすときには打ち合わせ。
その打ち合わせをするための日程や時間調整の打ち合わせ。
打ち合わせ打ち合わせ打ち合わせ打ち合わせ打ち合わせ打ち合わせ打ち合わせ、、、、、、
の上に安藤という一人の人間がこの世で生を営んでいる。
流石にいまのは過大表現。
(各々でマイナス3打ち合わせくらいして。)
打ち合わせするよってなると「え〜、だる」とはなるが実は心のどこかで打ち合わせは好きだったりもする。
人と話すのは好きだし、緩くなってゆく飲み物も好きだし、そこに快適な空調温度という条件が加われば満面の笑みである。
そこはもう極上空間。
どんな議題でもどんとこい。僕の心の中の上岡龍太郎は探偵ナイトスクープの時くらい堂々としている。
打ち合わせには脱線というものがつきものであったりしてそのしょうもない時間は特に好き。
以前、高校の友達と旅行に行くための打ち合わせをカフェでした時の話。
30分くらい打ち合わせして話もまとまりなんとなくお開きな雰囲気になってたら
「なんでそんな急いでんの?」と友人が。
「いや、そんなことないよ」と安藤。
「なんかしっかり打ち合わせの内容だけ話して帰ろうとしてるから」と友人。
そんなこんなでお開きにはなって一人で帰宅していたけども心の中はその会話のことでいっぱいになっていた。
たぶんその日はたまたまそんな状況になっただけで普段は雑談だらけだ。
特に旅行の打ち合わせなんてそりゃ議題にのめり込むし。
だけど「こいつは雑談なしで打ち合わせ進めてくヤツ」認定されてしまったという後悔だけが残った。
物事、潤滑油が大事。
打ち合わせにおいて雑談は潤滑油だ。
雑談のない打ち合わせなど前戯のないSEXと同じ。
雑談しない僕は友人にキスも無しに最短でヤろうとしている男と思われているだろう。
潤滑油のない穴に珍棒は入らない。
いや、入らないことはないだろうけど上手くは出来ない。
前戯のないSEXなどパンでソーセージを挟んだだけのホットドッグだ。
前戯のない最短男の僕は友人にカサカサの乾燥パンにケチャップ無しでソーセージを挟んで食おうとしている男と思われているだろう。
潤滑油のないパンにソーセージは合わない。
いや、食えないことはないんだろうけど美味しくはない。
できることならベッドで相手の下着を褒めるところからやり直したい。いや、ヤリ直したい。
できることならパンをベチャベチャにケチャップで塗りたくるところからやり直したい。マスタードだって塗ったりたい。
そうして僕は雑談なしのヤリたがり男カサカサパン系打ち合わせとともに潤滑油の重要性を身につけた。
では。